通関士は過去問だけで合格できる?
通関士試験対策について、一般的によく言われるのが「過去問さえ何度もやればうかるよ」といった噂です。
確かに、通関士試験に限らず国家資格全般においては、過去問にさえしっかりやればある程度の実力は身につくでしょう。
しかしながら、なぜそう言えるのでしょうか?
そして、本当に過去問さえあれば合格に辿り着くことができるのでしょうか?
本ページでは、通関士試験対策における過去問の役割を検討したいと思います。
過去問演習において目指すべきは「出題傾向の分析」
通関士試験対策において、過去問を解くのはそもそもなぜでしょうか?
過去問とは、文字通り、過去に出題された問題のこと。
膨大な試験範囲を鑑みれば、わざわざまた同じ問題を出題してくる可能性は低い、というのが通常の認識だと思います。
しかしながら、通関士試験を始めとする国家試験においては、どうやらこうした事情が大きく異なってくるようです。
国家試験では、例年、一定レベルの出題で知識をはかり、数多くの受験者の中から一定数の合格者を出さなければなりません。
そうなると、あまり出題に多様性を持たせるのはリスキーであり、やはり同じ様な出題で落ち着くことになります。
その他、諸々事情があるのでしょうが、国家試験においては概ね出題されるポイントというのは決まっているのです。
過去問対策において重要なのは、「過去の出題から“出るポイント”を読み解くこと」でしょう。
出題内容を分析し、どのようなポイントが頻出なのかを知ることが、過去問演習最大の目的であると言えます。
この部分をしっかり攻略できるのであれば、「通関士試験対策は過去問だけで十分」という理論も成立することになるでしょうが、受験素人にはなかなか困難な状況。
だからこそ、試験の出題を分析し、今後の試験を予想する専門の通関士試験対策講座がコンスタントに受講者数を伸ばしているのでしょう。
実際、通信なり通学なりの講座で学ぶ方の合格率が全国平均よりも高いのは、こうした「出題傾向の分析」に基づいたカリキュラムで学べるからではないでしょうか。
「講座なんて受講料のムダ」と考える受験生もいらっしゃるでしょうが、トータルで考えれば多少お金をかけたって効率良く合格出来てしまう方が得策かもしれませんね。