独学で通関士試験に挑戦しようと考えている方たちには今更の説明になってしまいますが、通関士試験とはどんな試験なのかについて、ここで改めて確認しておきたいと思います。
第1回目の試験の実施は1967年のことですから、通関士試験というのは50年近い歴史を持つ試験ということになります。
また通関士資格は、通関業法という法律に基づいて財務省が認定する「国家資格」である点も大きな特徴のひとつです。
それでは、財務省が公表している「通関士試験受験案内」を踏まえながら、通関士の試験科目と時間割を以下にご紹介します。
試験科目と時間割
試験科目 | 時間 |
---|---|
(1)通関業法 | 9:30~10:20 |
(2)関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び 外国為替及び外国貿易法 |
11:00~12:40 |
(3)通関書類の作成要領その他通関手続の実務 | 13:50~15:20 |
※試験実施地ごとに受験願書の提出先が異なります。
受験願書のお申し込みは7月下旬~8月上旬の2週間で、提出方法には「書面による提出」と「NACCSを使用した提出」の2つの方法があります。
受験料の3000円は収入印紙を願書に貼って提出する形で支払います。
合格発表は11月下旬。
合格者には郵送で合格証書が届けられますが、税関サイトの通関士試験ページや官報(全国の官報発売書で購入可能)でも発表されます。
合格率が10%下回る
冒頭で、通関士試験は50年近い歴史を持つ試験だと述べましたが、その長い歴史のなかでは、たとえば2006年から回答形式がすべてマークシート方式になるなど、試験のあり方は少しずつ変化をしてきています。
そして最大の変化という意味では、通関士試験の合格率が挙げられると思います。
それに対して2006年度以降の試験では、2008年度を除いて、合格率は一貫して10%を下回り続けています。
現在、通関士試験の受験を考えている方にとってはあまりうれしくないデータですが、これが通関士試験の紛れもない現状です。
通関士の試験に備えて勉強をスタートする時期は人それぞれですが、独学でも通信教育や通学にしても、簡単に合格する試験ではないので10月の試験日に備え早めに勉強をスタートしたほうが良いでしょう。